コロナに有効な治療法がない現在、根拠ははっきりしなくても、症候、体質から対応できる東洋医学的診療の出番であります。
エキス剤も適応であるが、それを構成している生薬を組み合わせた煎じ薬を研究するほうが有効であろう。
(1)「かぜの初期」には葛根湯、小柴胡湯加桔梗石膏、参蘇飲「咳」には麻杏甘石湯、清肺湯 「疲労」には補中益気湯、清暑益気湯、人参養栄湯、オウギ 「消化器症状」には六君子湯、半夏瀉心湯、人参湯、五苓散、 「不安、意欲の低下」には釣藤散、柴胡加竜骨牡蛎湯を用いている。
(2)中医治療のガイドラインでは麻杏甘石湯、小柴胡湯、五苓散ほかの合方が用いられている。
(3)生薬としては
マオウ カンゾウ キョウニン セッコウ ケイヒ タクシャ チョレイ ビャクジュツ ブクリョウ サイコ オウゴン ハンゲ サイシン サンヤク キジツ チンピ 他が用いられている。虚実、寒熱、病期、病勢に応じて加減する。
チョウトウコウ(セロトニン作用が報告されている)と オウギ(作用を補強する)の併用はどうでしょうか。
参考文献 漢方の臨床 67-4 新型コロナウィルス感染症の治療について 緊急企画