アメリカで実施された「歩く速度と寿命」の関係を調べた大規模な研究がある。
この調査によると、21年間で亡くなった約1万7000人の死亡時の年齢を正確に予測できた変数は
『血圧やコレステロールではなく、歩く速度』だった。65歳男性のデータをみると、秒速0.2
メートルで歩く人は平均して7-8年で亡くなった。一方で、秒速1.1メートル、つまり時速4キロ
メートルで歩ける人は85歳まで、20年ほど生きることができた。
時速4㎞で歩く際、筋肉は多くのエネルギーを必要とする。エネルギーを供給する肺や心臓が悪いと
歩く速度は落ちる。『歩く速度は高齢者の寿命を予測する指標』になる。言い換えれば「足腰を鍛えて少しでも
早く歩けるように努力」すれば、健康寿命を延ばせる可能性も出てくる。
九州大学の研究では、糖尿病の治療を受けていたり、肥満体質のために、糖尿病を発症したりしていた人は
、そうでない人と比べ15年間でアルツハイマー型認知症を発症するリスクが4.6倍だった。
「糖尿病は糖質を沢山摂取することが原因と思われがちだが、実は筋肉の問題だ」。人が1日に摂取する
炭水化物の70%を筋肉が、20%を脳が消費する。糖尿病の人と健康な人で、腦で取り込まれる糖の量に
差はない。「糖尿病の患者は筋肉の糖代赭が極端に落ちている。」
運動不足だと、筋肉はどんどん小さくなってしまう。大量に糖質を消費する機能がちいさくなり、肥満体質や
糖尿病になるやすくなる。(京都大学 森谷 敏夫氏 より)
『インターバル速歩で 出来るだけ早く歩こう』 『スクワットで足腰を鍛えよう』