『天気痛』 天気によって悪化する痛み めまいや耳鳴りにも影響 自律神経が関与 2020.10

 雨が降ると関節が痛い、台風が近づくと頭痛がする・・・。異常気象が増えると、天気痛で悩む人も多くなってきます。
 天気痛とは 天気によって生じたり、悪化したりする慢性の痛みのことす。気圧や気温の変化によって様々な痛みを生じます。日本では1000万以上の人に天気痛の症状があると推計されています。
 片頭痛、肩こり、変形関節症、腰痛などが多く報告されています。他に、めまい、耳鳴り、倦怠感、うつ状態等もあります。
 天気痛の人は天気の影響で自律神経のバランスが乱れやすく、血管が収縮して血液が悪化し、痛みをひき起す生理物質が多く発生したりします。 (中部大学 佐藤 純 教授による)
 治療薬としては、漢方薬が最適でしょう。「五苓散」は水分の偏在を調節するもので、タクシャ(沢瀉) ソウジュツ(蒼朮) チョレイ(猪苓) ブクリョウ(茯苓) ケイヒ(桂皮)からなり、水分代謝の王様です。頭痛、めまい、嘔吐、下痢、浮腫、口渇
に効果があります。「苓桂朮甘湯」は内耳の水分代謝に特化したもので、ブクリョウ(茯苓) ケイヒ(桂皮) ソウジュツ(蒼朮) カンゾウ(甘草)からなります。めまい、ふらつき、動悸の他に、ブクリョウが倍量含まれていて、神経症にも効果がみられます。