麦踏で腎虚を補う 2016.11.2

 晩秋から冬季にかけて麦の芽を踏む習慣があった。麦の芽を踏むと「エチレン」という植物ホルモンが発生し、茎が太くなる。エチレンをモヤシに施すと、茎が太くなり、背は伸びなくなる。人にも類似した作用が見られるのである。

 毎年冬季には「しもやけ」になる人が、手や足を冷水に繰り返し浸すと、著明に改善することがある。
冷え性の人も、厚着を控えて、風邪をひかない程度に冷風にあたるようにすると、寒さに対する抵抗力が増すのである。

 漢方薬の治療でも、冷え性に用いる温める漢方藥には冷やす寒剤も少量加えてあるのである。

 習慣的に温冷浴を繰り返すと、寒さに対する抵抗力が増してくる。

 「腎虚には麦踏」が有効なのである。