小児期の精神疾患に漢方煎じが著効の3例ー1

「小学生低学年-チックの疑い」6425
半年前から、「声が出る、手が動く、目をぱちぱち」などのチックのような症状が始まった。
いらいらする、動悸が打つ、疲れやすいなどある。成績は良いがしばしば忘れ物をする。
中肉中背,舌はやや紅で薄白の苔がある。脈はやや硬い。体を障るとひどくこそばゆがる。
他の医院で甘麦大棗棟湯を処方されたが無効。

柴胡加竜骨牡蛎湯と抑肝散が適応と思われたが、飲みにくいというので、柴胡加竜骨牡蛎湯の煎じ薬に、釣藤鈎と甘草を加えて処方した。

2週間後には「手が動く」「声が出る」がかなり軽快した。4週後著明に改善された。いらいらもよほど軽くなっている。

漢方薬で、エキス剤を煎じ薬に変更してからよくなることはしばしば経験する。